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便秘に関する説明

便秘解消のポイント

便秘(常習性便秘)を解消するためには便秘の原因を改善することが必要です。便秘の原因は「便秘の原因」で詳しく述べてありますが、大まかにポイントをまとめると「蠕動運動の機能異常」「水分+食物繊維の不足」「腹筋力の低下」「便意の消失」に分けられます。便秘解消とはこれらを改善することなのです。

【便秘解消のポイント】
■ 蠕動運動の改善
■ 水分+食物繊維の摂取
■ 腹筋力の改善
■ 便意の改善

これら便秘解消のポイントを詳しく述べていきます。

便秘解消のポイント[1] 蠕動運動の改善

便秘解消に欠かせない要素として胃腸(特に腸)が正常に機能することがあげられます。便秘解消における腸の正常な機能とは主に「蠕動運動」のことです。殆どの便秘の場合、蠕動運動がうまく機能しなくなっています。

また多くの便秘解消の方法がこの蠕動運動を改善することにつながっています。蠕動運動を改善する方法は主に次のようなものがあります。

【蠕動運動を改善する方法】
 ○ 腸内の善玉菌を増やす
 ○ 食物繊維を摂る
 ○ 胃・大腸反射を起こす
 ○ 外から腸を刺激する
 ○ ストレスを解消する

腸内の善玉菌を増やす

腸には腸内細菌という腸の働きを助ける細菌があります。腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つがあります。腸の働きを助けるのは善玉菌だけであり、悪玉菌は逆に腸の働きを阻害します。(日和見菌はどちらかに変化する菌)。

悪玉菌が増えると蠕動運動に弊害が起こり便秘の要因となってしまいます。悪玉菌を減らすには善玉菌を増やすことが重要です。

善玉菌を増やすにはビフィズス菌などの乳酸菌が効果的です。乳酸菌を含む食品はヨーグルトが代表的ですが、チーズやキムチ、ぬか漬け等発酵食品に含まれています。乳酸菌は寿命が短いので毎日の摂取が必要です。

また乳酸菌は寿命が短い上に腸に届くまでに大半が死滅してしまうため、体内にある乳酸菌を増やすオリゴ糖の摂取も効果的です。オリゴ糖は乳酸菌の中でもビフィズス菌しか増やしませんので、ビフィズス菌入りのヨーグルトや牛乳と一緒にオリゴ糖を摂りましょう。

オリゴ糖はバナナや大豆、ごぼうや玉ねぎなどに多く含まれています。その他、オリゴ糖入りのヨーグルトや牛乳もあります。また人工甘味料としてオリゴ糖が含まれているお菓子などもあります。

食物繊維を摂る

食物繊維には動物性と植物性があります。便秘解消に効果があるのは植物性食物繊維です。さらに植物性食物繊維は水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」に分かれます。

水溶性、不溶性、両方の食物繊維とも蠕動運動に効果的です。ただし両者の蠕動運動に対する作用の仕方には違いがあります。水溶性食物繊維は腸内の善玉菌を増やすことによって蠕動運動を改善します。一方不溶性食物繊維は大腸を内側から刺激して蠕動運動を活発にします。

水溶性植物繊維が多く含まれる食品例としては、「ライ麦パン」「にんにく」「乾燥いも」「ドライフルーツ」などがあります。不溶性食物繊維を多く含む食品には「野菜類」「根菜類」「豆類」などがあります。

尚、けいれん性便秘」「直腸性便秘」の場合は不溶性食物繊維が症状を悪化させる場合があるので摂取を控えめにしましょう。

胃・大腸反射を起こす

通常、胃に水分や食物が入ると腸の蠕動運動が起こります。これを胃・大腸反射(胃・結腸反射とも言う)と言います。この胃・大腸反射を意識的に起こすことが蠕動運動を活発化させ、便秘解消につながります。

胃・大腸反射は胃が空の時にもっとも起こりやすく、またリラックスしている時に蠕動運動は起こりやすいので、朝、目が覚めた時に胃・大腸反射を起こすことが最も効果的です。

具体的には目覚めに水や牛乳を飲むことです。朝食をしっかり食べればより効果的です。更にストレッチなどで腸を外から刺激すれば更に効果がアップします。

注意点として、「けいれん性便秘」の場合は冷たい水や牛乳は逆効果になる可能性があるので、お湯(お茶)かホットミルクにしましょう。また折角便意を催しても朝の忙しさで排便を我慢するようなことがあれば直腸性便秘になる可能性があります。朝はしっかりトイレに行く時間をつくりましょう。

外から腸を刺激する

蠕動運動を活発にするには外から腸に刺激を与えることも効果的です。具体的には次のようなものがあります。

 ○ 腰をひねったり、屈伸するストレッチ
 ○ 逆立ちや腹筋など腸を動かす体操
 ○ S状結腸の上を軽く押すマッサージ
 ○ 「神門」「天枢」といったツボを押す
 ○ ウォーキングなど

それぞれ蠕動運動に限らず便秘を解消するのに効果的な手段です。ストレッチや体操、マッサージなどは朝、目覚めた時に行うとより効果的です。

※これらに関しては別ページ詳しくご紹介致します。

ストレスを解消する

体にストレスが加わると自律神経のバランスが崩れ、蠕動運動に弊害が生じます。けいれん性便秘の場合はこの要素が大きく、特に意識することが必要です。

ただストレス発散が難しいのが現代社会です。あまり悩まず次のことから始めてみましょう。

 ○ 軽いウォーキングを兼ねた散歩
 ○ ゆっくりお風呂に入る
 ○ 夜早く寝て、朝早く起きる
   ※始めはすぐ眠れなくても布団に入るだけでOK。
 ○ 音楽や映画を見る。

その他にも環境を変えたり自分にあった方法でストレス解消することが大切です。

便秘解消のポイント[2] 水分+食物繊維の摂取

便に含まれる水分の割合は70%~85%と言われます。これを下回ると便が固くなり排便しにくくなっていきます。特に直腸性便秘の場合は大腸に便が長く溜まるうちに水分が吸収され更に排便しにくくなるという悪循環が起こります。

体内にある水分は尿としてだけでなく、皮膚からも蒸発していきますし、当然汗としても出て、無意識のうちにかなりの量が失われています。ですので便秘の場合は努めて水分を摂る必要があります。

水分は水やお茶など飲み物だけでなく、味噌汁やスープなど食物からも摂ることができます。けいれん性便秘の場合は、冷たい水分は極力避け、暖かい飲み物や食物から水分を摂るように心がけましょう。

便秘を改善するには水分を摂ることが重要なのは理解頂けたかと思います。しかし実は水分だけ摂っても、その殆どは大腸に吸収されてしまいます。便に水分を含ませるには水分と一緒に食物繊維を摂る必要があります。

食物繊維は水分を吸収し、柔らかくて”かさ”のある排便しやすい便を作ることで便秘を解消するのです。この場合もけいれん性便秘の場合は不溶性食物繊維は極力避け、水溶性食物繊維を摂るようにしましょう。

便秘解消のポイント[3] 腹筋力の改善

排便を行うためには腹筋が必要です。排便における腹筋の役割は胃・腸の働きを助けることと、腹圧により排便をスムーズにすることです。

運動不足などにより腹筋が弱くなり、この2つの働きが正常に働かないことで便秘になるケースもあります。特に弛緩性便秘の場合はこの要素が大きくあります。

この手の便秘を改善するには腹筋を鍛えるしかありません。

腹筋を鍛えると言っても、激しい運動は続きませんので「意識して少しでも歩く」、「エレベータでなく階段を使う」など日常生活でできることから始めましょう。変わったところでは「大声で笑う」というのも腹筋を鍛える方法になるそうです。

便秘解消のポイント[4] 便意の改善

これは直腸性便秘に特有の症状ですが、便意を我慢し続けたり、下剤や浣腸を多用すると直腸の感覚が鈍くなり、やがて便意を感じなくなってしまうことがあります。

この場合は自然な便意を取り戻すことが便秘解消につながるわけですが、一度便意を感じなくなってしまうと元に戻すのは大変困難を伴います。

自然な便意を取り戻す方法としては、少しでも便意を感じた時には必ずトイレに行く、下剤や浣腸を多用している場合はその回数を徐々に減らしていくといった方法があります。

ただ自分でできる方法には限界があり、完全に便意が無くなった場合は非常に改善が難しいと思ってください。また生命という観点でみても大変危険な状況にありますので本項目の趣旨である<便秘解消のポイント>には反しますが、自分自身で改善するのはほぼ無理とお考えください。

もし「便意を我慢し続けた」「下剤もしくは浣腸を多用した」経験があり、便秘の目安とされる3日以上便意が無い場合は自分で便秘を改善しようとせず、すぐに医師に相談することをお勧めします。


以上が便秘解消のポイントになります。

便秘を予防する、もしくは便秘を解消する一番効果的な方法は、常に言われるように「栄養バランスの良い食事」と「規則正しい生活」をすることです。これらを行えば上記のポイントはほぼクリアできます。

とは言いつつも、それができないのが現代の環境です。ですので全てを行う必要はありません。便秘(常習性便秘)の場合は実生活において既述の<便秘解消のポイント>の内どれかが不足しているはずですので、そのポイントを試すだけで便秘解消する可能性があります。是非、試してみて下さい。

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