メタボリック・シンドローム

メタボリック・シンドローム【概要】

メタボリック・シンドロームは一般的にメタボと称され、内臓脂肪症候群という名称でも知られています。メタボリック・シンドロームとは食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足などによって内臓脂肪が蓄積したうえ、血圧、血糖、脂質などの値が高まっている状態のことを言います。厳密には内臓脂肪型肥満と言うお腹のまわりに脂肪が溜まる肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム（内臓脂肪症候群）といいます。

内臓脂肪型肥満の人が、高血糖、高血圧、脂質異常といった症状を併発すると生活習慣病の危険性が高まり、特にメタボリック・シンドロームの場合は動脈硬化発生の可能性が高まるため、脳卒中や心筋梗塞、狭心症などの症状に繋がる恐れがあります。

メタボリック・シンドロームの基準

メタボリック・シンドロームは次のような診断基準が定められています。

●国際糖尿病連合（IDF）基準

腹囲男性90cm、女性80cm以上が必須。かつ以下の4項目中2項目以上。

血圧130/85mmHg以上。
中性脂肪150mg/dL以上。
HDLc男性40mg/dL、女性50mg/dL未満。
血糖100mg/dL以上。

　　　※2005年現在

●日本肥満学会（JASSO）基準

腹囲男性85cm、女性90cm以上が必須。かつ以下のの3項目中2項目以上。

血圧130/85mmHg以上。
中性脂肪150mg/dL以上またはHDLc40mg/dL未満。
血糖110mg/dL以上。

　　　※2005年現在

メタボリック・シンドロームの対策

メタボリック・シンドロームの傾向を早期段階で発見し、生活習慣病等の発病の防止、または早期治療開始を可能にするためにメタボ健診というものが導入されています。メタボ健診の正式名称は特定健康検査・特定保健指導と言い、この対象は40～74歳の健康保険加入者になります。メタボ健診では、腹囲・血圧・血糖値・コレステロール値の4項目を調べ、基準値を上回った場合は専門的な指導が受けられることになっています。

健康診断でメタボリック・シンドロームを早期発見することは重要ですが、普段から食生活、運動に気をつけるなど常識的な対策も当然行う必要があります。

メタボリック・シンドロームに効果的な食事

メタボリック・シンドロームに効果的な食事と特別なものはありません。バランスの良い食事を適切量、1日3食規則正しく食べるというのが基本となります。バランスのよい食事というのは農林水産省が提唱している食事バランスガイドを参考にするのがよいでしょう。

その他の主なメタボリック・シンドロームに効果的な食事のポイントとしては、以下のものがあげられます。

・間食をしない。
・夜遅い時間の食事はしない。
・夕食は食べすぎない。
・食事バランスガイドの対応が難しければ
　野菜、魚、米を中心とした日本食を食べるようにする。