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胆石に関する説明

胆石

胆石【概要】

胆石とは、胆嚢(たんのう)や胆管(たんかん)内にできる結石のことです。成人の10人に1人は胆石をもっているといわれ、特に中高年の、肥満した女性に多いという特徴があります。胆石にはコレステロールが主成分で、脂肪の多い食事が原因でできる<コレステロール結石>と胆汁のビリルビンという成分がかたまってできる<ビリルビン結石>の2種類があります。

胆石症のポイント

●成人の10人に1人は胆石もち。
●胆石は食生活の欧米化で急増している。
●胆石は胆嚢(たんのう)や胆管内に結石ができる病気。
●胆石は中高年の、特に肥満傾向のある女性に多く見られる。
●胆石はコレステロールや脂肪の多い食生活が原因。

胆石症の主な症状

胆石ができても、必ずしも症状があらわれるわけではありません。しかし、ひとたび症状が出ると、「胆石発作」と呼ばれる強いいたみがあるため、非常に苦しい思いをします。また、胆嚢炎や胆管炎を引き起こすと、黄疸(おうだん)が出たり、高熱が出て、大至急治療しないと危険な状態に陥ることもあるので注意が必要です。症状がないものは「サイレント・ストーン」と呼ばれます。

胆石に伴う主な症状は以下のようなものがあります。

●食後に起こる右上腹部の痛み
食事の1~2時間後にみぞおちから右側の腹部に強いいたみが起こるのは胆石発作の可能性が高いです。吐き気を伴うこともあります。
●右上腹部の痛みが暫くするとおさまる
胆嚢の出口をふさいでいた胆石が再び胆嚢内に戻ると、痛みがおさまってきます。
●黄疸が出る
胆石によって総胆管がふさがれると、胆汁が肝臓内に逆流して黄疸が出ます。この場合大至急受診する必要があります。
●発熱を伴う
胆石発作が数時間続くと、胆汁の流れが悪くなる細菌感染をおこして発熱する場合があります。この場合も大至急受診が必要です。

胆石症の主な原因

胆石ができる原因は、胆汁中のいずれかの成分が結晶化して核となり、その核にどんどん成分が積み重なって、大きくなっていくためです。結晶化して結石の核をつくる要因となるのが、体質や食生活の影響だと考えられています。胆石の原因の70~80%はコレステロールによるものと言われています。

胆石症の治療法

激しい胆石発作があるときは、まず薬でいたみを鎮め、その後、胆石を取り除く治療を始めます。総胆管結石や肝内結石は、内視鏡による治療と開腹手術が中心となりますが、手術以外の方法も増えてきました。最も多い胆嚢結石の治療には、以下のような方法があります。

【胆嚢結石の主な治療法】
●薬物療法
胆石溶解薬を服用して、結石を小さくする。ただし、大きさが1cm以下のコレステロール結石で、胆嚢には異常がないことが条件となります。多くは体外衝撃波胆石破砕術と併用します。
●体外衝撃波胆石破砕術
からだの外側から胆石に強い衝撃波を当てて、結石を砕く方法です。薬物療法と併用されます。 大きさが2cm以下、3個以内、コレステロール結石である、胆嚢に異常がないことが条件になります。
●腹腔鏡下胆嚢摘出術
腹部に4ヶ所小さな孔(あな)をあけて、そこから腹腔鏡と器具を入れて、胆嚢を摘出する手術です。開腹手術よりも傷口が小さく、患者の負担が軽くて回復も早いのが特徴です。ただし、高齢者や体力の低下している人、他の病気が疑われる場合には開腹手術が選択されます。
●開腹による胆嚢摘出術
胆嚢炎の炎症が強いときや癒着(ゆちゃく)があるとき、腹膜炎の疑いがある場合や、他の病気が疑われる場合には開腹して胆嚢を摘出します。

胆石症を予防するための食品・食事

胆石症を予防するためには血中のコレステロール値を下げる必要があります。

【胆石症を予防するための食事のポイント】
・規則正しい時間に食事をとる
・ゆっくりと、よくかんで食べる
・一度にたくさん食べない
・コレステロールの多いもの、脂っこい食事は避ける。
・食物繊維を多くとる。
・肥満している人は、減量のために摂取エネルギーを制限する。
・胆石発作が起こったあとも絶食しないようにうする。

胆石に効果があると思われる食品成分

胆石に効果があると思われる健康成分には以下のようなものがあります。

□胆石に効果があると思われるタウリンを含む食品
かに(蟹) / オキアミ / たこ(蛸) / しじみ(蜆) / あさり(浅蜊) / はまぐり(蛤) / 牡蠣(かき) / ・・・もっと見る
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